どうも、ぶぅとんです。
蘇(そ)って知ってますか?
古代のチーズとも言わているもので、詳しい作り方ははっきりとはわからないんだって。
ただ、牛乳を煮詰めて作るらしいということは判明しているとか。
この蘇(そ)に、私が興味を持ったのが数年前のこと。
というのも、賞味期限切れの牛乳を消費したかったから。
でも、手間はかけたくない・・・。
そこで目を付けたのが蘇(そ)でした。
今回は、2018年の2月に作ってみた蘇(そ)について書いてみるよ。
蘇(そ)作りのステップ
牛乳をただひたすら煮詰めるだけ。
一見簡単そうだけど、煮詰まるほどに焦げやすくなるので注意が必要だよ!

蘇(そ)の材料
・牛乳 1リットル
ごく普通の牛乳を使いました。
たったこれだけ。
笑っちゃうほどシンプルでやんす。

古代だから砂糖なんか入ってないんだね。
蘇(そ)の作り方
それでは作っていきましょう。
ステップ1 牛乳を煮詰める
1.鍋に牛乳1リットルを入れる
ふきこぼれることもあるので、大きめの鍋を使ったほうがいいよ。
牛乳は臭いを吸着しやすいので、カレーを使った鍋などは使用しない方が安心。
と言いつつ、くたびれた雪平鍋で作たんだけどね。
高級な鍋を引っ張り出すのが面倒くさかったズボラ女・・・。

厚手の鍋なら焦げにくいよ。
ステンレスかホーローがおすすめ。
2.弱火~中火で煮詰める
あまり火が強いとあっという間に焦げてしまうので注意!
弱火~中火の火加減でじっくりじっくり。
火加減は重要だよ!
写真は、火にかけてから1時間経過したところ。
最初に比べると、ちょっとトロミがでてきたよ。
ステップ2 焦げないように混ぜる
煮詰めるだけと言っても、何もしなかったらそれは料理じゃないよね。
なので、手を加えます。
ええ、家族への言い訳のためです。
3.時々かき混ぜる
焦げないようにしっかりかき混ぜて。
特に、薄手の鍋を使う場合は細心の注意を払ってね。

ゴムベラや木べらを使って、底からしっかりかき混ぜよう。
ステップ3 ひたすら煮詰める
とにかく黙々と煮詰める。
煮るべし!煮るべし!!
4.色づき始めたら離れない
煮詰まってくると、真っ白だった牛乳が茶色になるよ。
ここからは焦げやすいので、目を離さずに混ぜ続けよう。
うっかりが命取りになるからね。
写真は、開始から1時間半経過したところ。
うっすらベージュ色になってきたのがわかるかな?
開始から2時間経過すると、更に茶色になった。
水分もずいぶんと減ったねーー。

さらに焦げやすくなってくるので、気を付けて!
うっかり鍋肌を焦がしちまいました。
・・・まあ、許容範囲かなとしよう。
それにしても、ずいぶん量が減ったなぁ。
5.ボロボロになったら完成
混ぜ続けると、水分がなくなってボロボロに。
この状態になったら完成!
ただし、先ほどの写真からここまでになるには、更に2~3時間を要したよ。

作り方がシンプルすぎる!!
そして時間かかりすぎーーー。
出来上がりの感想
ほんのり温かい蘇(そ)を、恐る恐る食べてみるたよ。
何しろ初めて口にするからね。
食べるの緊張するやん。
・・・おや?
なにこれ!?
予想に反して、美味しい(笑)!
口に含むとほんのり甘いよ。
現在のお菓子で言えば、キャラメルに近いかな。
でも、食感はサクサク?ホロホロ?
とても懐かしい味わい。
こんなお菓子、あったような気がする。
いや、これは感動ものだね!
それにしても、牛乳しか使ってないのに、不思議じゃない?
なんで甘くて美味しいお菓子ができるの?
調べてみると、牛乳には「乳糖(ラクトース)」と呼ばれる糖の一種が含まれてるんだって。
煮詰めることによって、水分だけが飛んで、乳糖がぎゅっと凝縮されたんだね。
砂糖などがまだ存在しなかった古代。
こんなにシンプルな材料でお菓子ができるなら、子供たちもさぞ満足だったろう。
と、思ったけど、牛乳も高価な品だったんだよね。
だから、蘇(そ)は、高貴な方々の口にしか入らなかった贅沢な食べ物のひとつ。
ありがたく味わって食べねば!

ところで、出来上がりはどのくらいの量になったの?
そこですよ、奥さん。
今回は、1リットルの牛乳から、たった数十グラムの蘇(そ)しかできませんでした。
驚いちゃうよね。
でも、もしかすると本物のチーズなんかもそうなのかな?
大量の上澄みがでるから、それでリコッタチーズを作るって、聞いたよう聞かないような??
もう一つ報告。
それは出来上がりまでの時間。
なんと約6時間かかってた!!

手間暇と、出来上がりの量を考えると、現代でもじゅうぶん高価なお菓子として通用しそう・・・。
ただ、見た目が地味よね。
大量生産できないのも難点か。
私は、冬場だったこともあり、石油ストーブを利用して作ったんだけど、
これをガスやIHでやったら、結構な料金になっちゃうよ。
蘇(そ)が廃れた理由が、なんとなくわかりますね・・・。
2020年3月現在では、どうやらレンチンレシピが流行中のもよう。
あー、なるほど。
文明の利器を持ち出しちゃったか。
火を使わずにできちゃうんだから、ありがたいよね。
挑戦しやすさでいけば、レンチンの方が断然簡単だろうよ。
焦げ付きの心配がガスより少ないもんね。
でも、料金だけで言えば、レンチンよりガスの方が料金は安いんじゃないかね?
そんでもって、レンジ使いすぎるとさ、いきなり壊れるのよ。
プツンとね。
ぶぅとんも、実は過去に連続してレンジを使い続けて壊した経験者。
だから、レンチンで挑戦しようという方は、その点にも注意を払って挑戦してね。
まずは少量をレンチンで試してみるといいかも。
出来上がりの量はほんのひと口、ふた口になるけど、味見ってことで。

で、結局、蘇(そ)は美味しかったの?
美味しかったよ!
洋菓子とも和菓子とも違う美味しさ。
駄菓子・・・でもなく。
どちらかというと、高級な和三盆とかのお菓子に通じるものがあるかも!?
それは言い過ぎ?
高級な味ではなくて、素朴な味だった。
だけど、手間かけたから、安っぽい味ではなかったってのが正解かな。
また食べたいかと聞かれると、まあ、あれば食べたいよ。
けど、滅多に食べられないよね、こんなに手間暇かかるなら。
もし、賞味期限切れの牛乳と石油ストーブが揃ったら、作ろう。
個人的には、濃厚な牛乳で作ったらどうなるのかとても気になってるんだよ。
もっと美味しいものができるんじゃない?
考えただけでワクワク。
来年の冬、暇人生活が続いてれば、再チャレンジだね!
以上、古代のチーズ、蘇(そ)のレシピでした。
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